「ねえ委員長、いい格好ねえ」
カメラを回している瑞希がくすくす笑う。
縛り上げられ、バイブを突っ込まれた委員長は、それもよく聞こえないようで、ひたすら押し寄せてくる快楽から逃げようともがいている。
「う゛…ぐぅっ、ふぅんっ!!!」
びく、びくん、と何回目かの痙攣が彼女を襲う。
こういう経験も、全然なかったのかもしれない。…とにかく俺は、面白そうだったから瑞希に従っただけだ。彼女を誘い出し、ここまでの姿にして。
「ちょっと可愛いって言われてるからって、最近生意気すぎるのよね」
瑞希の彼氏が、委員長を好きになったといって彼女を振ったのだという。それで、ここまでするのか…。
「裕、あとは好きにしちゃっていいわよ」
瑞希は一通り撮影を終えたと見えて、カメラの中で確認をしている。
「OK。撮らないよな?」
「もちろん。おもちゃのだけで十分よ」
そうなれば、俺も気兼ねはない。
さるぐつわを取ると、委員長は怯えた目で俺と、あらわになった俺自身を凝視する。
「や…もう、いやぁ…」
「こうしていいっていわれてたんでね」
これで委員長は、俺のおもちゃになってくれそうだ。有無をいわせず、口の中に押し込む…噛まれる心配は今の様子からはないだろう。えづきそうになる彼女の頭をつかんで、粘膜の刺激を楽しんだ。腰がとろけそうな久しぶりにいい感触。
「ぐ…ふぐ、むうう…」
「出すぞ」
どくどくと注ぎ込む。委員長の泣き顔が、またゆがむ。
「うぁ…や…ぉぇ…っ」
飲み込むことはさすがにできないようで、だらだらと口から床にこぼれる精液。
「ひっく、ひく…もうやだ…許して…。私…なんでこんな…」
「言ってるでしょ、生意気だからよ」
「わかんないよ…高倉さんも伊藤君も、ひどい…ふあああ、あっ、あ…!!」
まだバイブの振動から逃げられない委員長の様子は、がくがくしながらたわわなおっぱいを揺らして、たまらなく可愛い。嗜虐心を刺激する。
「抜いて欲しいのか」
「…うん…もうやぁ…っ」
ずるり。スイッチを切ってバイブを抜くと、委員長はほっとした顔になった。
「ありがと…え」
間髪をいれずに、また大きくなった俺のものを押し当て、一気につき上げた。
「!!!いやああああ」
肉襞がきゅ、きゅと締まる。いやといっても、全身がっちり拘束された彼女は逃げるすべはない。俺はくねる委員長の腰を押さえ、ぐいぐいその中を味わう…十ニ分にぬるりとした愛液がからみ、脊髄を直接舐められているような、極上の蜜壷。
「すっげえ気持ちいいよ、委員長のなか」
「知らない…あ、あふ、うごかなっ…伊藤…くん…ひぅ、あ、あ…っ、くふうんっ」
「さっき出したばっかりなのに、またすぐ出そーだぜ…やらしいマ◎コがくわえこんでるからな…っ…」
「やだ、やだああっ…」
瑞希がそんな俺たちの様子を見て笑って言う。
「もう、裕のいいなりになるしかないわよ…そのまま、ずっと飼われてなさいよ。あんたにはお似合いよ」
こえー女。ま、俺の得になったからいいけどな。
「気持ちいいなら中に出しちゃえば?」
「…!そんなの…」
怯える委員長の顔、それがそそる…。限界が近い、かな…。
「勿論、そのつもり」
「きゃはは、もう裕の性欲処理用ね!」
「だめ、だめえっ…伊藤君、そんなのだめえ…ふああああっ」
「たっぷり…俺の注いでやるよ」
俺は、止まらない腰を本能のまま打ち付けて…熱い委員長の子宮に、びゅくびゅく放った。
「や、や…ひぁあんっ、あ、ああぁぁあっ!」
委員長の体がはねて、弓なりにのけぞる。

はぁっ、はぁっ…呼吸が整うのに、暫くかかった。
ずるりと抜き出すと、白い精液が逆流してきた。ぐったりした委員長の綺麗な体からだと、とても淫猥だ。
「裕、もういこっ」
「ばか、さすがに縛ったままにしといちゃ可哀想だろ」
「あっれー、珍しく優しいじゃんwじゃああとよろしくね。
じゃ、委員長、この動画を私が持ってるってコト忘れないでね♪」
瑞希のそんな言葉にも反応しないところを見ると、もう絶望しきっているらしい。
ドアから出た瑞希は鼻歌を歌いながら、廊下を遠ざかっていった。
空ろな眼をしている委員長の戒めを解いていく。白い肌にところどころ赤く擦過傷ができている…まあ、俺も慣れてるわけじゃないからな。でも、もう少し緩くしても逃げることはできなかっただろうし、男相手のように力任せにしなくてもよかったかも。
「伊藤、くん…」
視線を落としたままの委員長が、俺の名を呼んだ。…なぜか、ぞくっとした。
全部の縄もおもちゃも片付けて、瑞希のやつ、自分で持ってきたのに俺に持って帰らせるのか…と全部かばんに詰める。まさか学校においていくわけにもいくまい。
「こんなことして、楽しいの」
「楽しいね」
「…そう…」
…ぽた、ぽた。委員長の涙が床に落ちる。
「わたし…わたし…こんなことになるなんて思わなかったよ…。」
そりゃ、学校で録画されて強姦されるなんて普通思わないわな。
「学校や親に言うか?言ったっていいぜ?俺はなんとも思わないし、まあ瑞希はかばうけどな」
「…言わないよ」
「ま、そうだろな」
「伊藤君たちの思う壺、かな…?」
委員長は赤い目で俺をまっすぐ見た。…なんか、ちょっと調子狂うな…。
「そうだな」
「もう…どうしたらいいかわからないよ」
「どうもならないんじゃねーの?何も変わらんさ」
「だってわたし、好きな人いたんだ…もん…」
ずきり。これが罪悪感てやつか…俺にもあるんだな、などとちょっと自分でビックリする。
「だまってればいいじゃん?…まあ、瑞希の元彼なら、ちょっとまずいかもだが、他のやつならあいつも別に…」
そっと、小さな手に手を取られてあせる。
「伊藤君…だったんだよ」
…それって。
「きょう、呼び出されたとき、どきどきしてうれしかった…。
…いまは、よくわからない…私のこと、どうも思ってないのすごくよくわかったから…でも、せ…セックス、したから…いま、すごく、わたし、わたし」
細い肩を震わせて、声も無く泣く、このかわいいひと。
…俺には、小さな手を握り返すことしかできなかった。
「何で、俺なんだ…」
「ずっと…伊藤君のこと見てた…1年の時から…っ」
「もっとましな奴にしとけば、よかったのに…何で、何で俺なんか」
つい声を荒げた。委員長がびくっとする。
「やめろよ…わかんねー…俺も…さっきまで、何にもこんな気持ち無かったのに、すごく今、死にたいくらい…てめーがいやでたまらん…。
…なあ」
俺は、深々と土下座した。
「すまなかった」
やべなんかまじ死にたい…。…でも。
ぎゅ。
細い腕に抱きしめられた。
「もう…いいよ…伊藤君。せめたりとか、しないし…。
ホントに、明日からもまた、いつもと同じ…それだけだね…」
「…」
「わたしは…ふられちゃったけど」
何で…微笑める?
「俺のこと、憎めばいいじゃん…どうして、そうなるんだよ」
「そんな風に、思えないもの。…わかんないけど、思えないんだもの」
「お人よし、なんだな」
「そうかも…」
冷たくなってしまっている体に、おずおず腕を回す。それだけで壊してしまいそうな…何でさっきはあんなにひどいことができたんだ、俺。
「あんまりお人よしだと、心配すぎる」
「…伊藤君…あったかいね…。今だけ、このまま抱いてて…」
「今だけじゃないとだめか?」
ぎゅっと、胸にかき抱いた。委員長は、一瞬びくっと固くなったが、そのまま目を閉じて俺に体を預けた。
「許してくれなんて、到底いえねーけど…いつでも、温めるから。お前のこと…大事にさせて。いくら、責められても、そうしたい…こんなに、こんなに俺、お前のこと、好…」
やわらかいくちびるに、言葉がふさがれた。
月だけが、全てをみていた。
(2010/12)